2018/12/21 15:47


カウンターバランスの効果についてクラブ別にまとめてみました。カウンターバランスはゴルフをどう変えてしまうのか、メリット・デメリットについて練習やラウンドで実体験に基づいた検証です。

< ドライバー編 >

使用クラブ:45,75インチ・シャフトSR・ロフト10度の5年来愛用のドライバーです。平均飛距離220ヤード(キャリー)、飛ばしたいときはドロー系でラン込みの250ヤードというところでしょうか。 31gのグリップ・ウエイトシステムを装着。

持ち球がドロー系の球筋なのですが常々リズム・バランス・タイミングを意識して打ち急ぎ・上体の突っ込みが起こらないように気をつけています。つまりスインガータイプです。


グリップ・ウエイトシステムを 装着した当初はほぼストレートな球に変化した。元々ドロー系の球筋だったので、バランスが軽くなったので当然といえば当然だが、従来しっかり振って距離を 出したいときは左曲がりがきつくなる傾向にありコースでは右サイド狙いでショットしていました。たまにタイミングによって左に大きく引っ掛けや右へプッ シュアウトしたりがあったのですが、カウンターバランスにすると左への引っ掛け球が出にくいので安心して振り切れる感じがあります。


スイング時の感覚としてはクラブ自体の重量が28g増える訳なので重さ感はありますが、振っている最中の重さ感はあまりなくすぐになれます。むしろ手元の始動時に重さ感があるので始動が丁寧になる感じがあります。ちなみに58gにして振ってみるとフェースローテーションが効かなくて全部右に持って行かれます。当然ながら距離も出ません。


カウンターバランスにした場合、手元の慣性が上がりグリップエンド側が左に流れるので引っ掛かりにくいのですが、それだけにパワーヒッターにありがちなヘッドが間に合わないで右プッシュや大スライスの危険もあります。これは利き手の使いすぎが原因であることが多いのですが腕力に頼ったスイングではクラブの重量が増すのでヘッドスピードが上がらず飛びません。


私はパワーヒッターではありませんが、推測するとこういうタイプの人に多いのはスライス系の球筋ですが、振りすぎることによってアウトサイドイン軌道になってしまってパワーを活かしきれていない人が多いようです。カウンターバランスにしてアウトサイドイン軌道のスイングを再現してみますと面白い現象がありました。


それはカウンターバランスにすることでテイクバックからダウンの段階で手元が重くなることによりスイングがややコンパクトになって、ヘッドが行き過ぎないでスイング軌道が改善されるという現象です。インパクトからフォローにかけてスイングに一工夫すればスライスボールがフェードの強い球になりました。


その一工夫とは左手を体の正面から右側で終わらせてしまうスイングですが、左手を正面で止める意識で振ります。そのことで何が変わるかというと、重くなった手元を止める意識が振りすぎを防ぎ、より正しいフェースローテーションに導いてくれるようです。前述のパワーヒッターにありがちなトップからいきなり利き手で叩きにいって肩が開き、さらに悪いことに左ヒジが折れるとフェースが開いたままで腰も抜けてしまうという最悪のシナリオが一気に解消されると思われます。


飛ばしのための要素として手元側とヘッド側の運動距離差がヘッドスピードを生む訳なのですが、俗に言う溜めが出来ているスイングをマスターする方策としてダウンで手元が低い位置に下りる必要があり、手元が重くなることで低い位置を保ててヘッドが高い位置をキープする訳です。手元の動く距離が小さくてヘッドが大きく動くために、支点となる手元を重くすることで再現性が向上します。